その甘さ、毒牙につき【番外編】

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「ひぃっ…!ね、ねぇ瑞樹くん…もうこれ見るのやめようよ…」



「えー……やだ」



「そんなこと言わずに…ひぃっ…?!」



今、私たちは瑞樹くんの部屋にいる。



あのなんとも言えない空気は、「映画でも観る?」という瑞樹くんの言葉によって無くなった。



うん、そこまでは良かったんだけど……。



「ゾンビ映画とか聞いてないよ…!!?」



2人掛けのソファに、お互い身を寄せ合って座っているこの状況で何かが起こるということも無く。



「言ってないからね」



「瑞樹くんのばかぁ……」



それはそれはおぞましいゾンビたちがたくさん出てくる、ゾンビ映画を見せられていた。