しかもそれを、自分の手で仕上げたのだ。

たのしいうれしいすっきり。

最高以外の何でもない。


そして図書室にいったん戻り、時計をいじり、何とか通知のベルがなるように設定した。


すごいじゃん、私。

もう何でもできるじゃんか、アンナ。


あの学校で時計の改造ができる人いたら、友達になりたい。

勝負挑めるよ、こんなの。

昔読んだ機械の取扱説明書を朧気ながらも覚えていたからこそできたのだ。


かけられた大きな時計はとにかく重いし。
時計の嵌め板を外すのだけでも大変だったし。
何がどうなってどういう仕組みになっているかいちいち確かめなくちゃならなかったし。
設定を変えてもきちんとできたかどうかも未だにわかっていなくて。

だから、すっごく楽しかった。

本当に楽しかった。

おもてなし、だとか何とかの心で、イヴァンがやらなくてよかった。

あの男がやるわけ無いとわかってきたりもしていて。


何でもかんでも経験だもの。