慌ててドアのあった場所へ走る。


ノブを掴むとするん、と扉が現れる。

急いで部屋を飛び出し、キッチンへと駆け出した。


図書室を探す前に、確認しておいたのがまだ救いだ。


息を切らしながら台所に辿り着く。

キッチンは綺麗なままだった。

その奥のテーブルにも彼はいない。


今は二時半、考えられることは二つ。

もう食べ終わり後片付けをして仕事に戻ったか。

それとも、まだ食べていないか。

圧倒的に前者の可能性が高いよね、と思いながら手をついていた流し台を覗く。