恋の魔法なんて必要ない!~厭世家な魔術師と国外逃亡した私の恋模様~


───彼は出て行ったきり、また庭に戻ったようだった。


しばらくぼーっとして、好きにして良いということかな、と都合よく解釈し、広すぎる屋敷を探検することにした。


とはいえイヴァンは詮索されるのやテリトリーを破られるのは嫌がりそうなので適度にしなくては。


私は立ち上がって部屋を見回した。

なんか......汚い。

ずっと使ってない、とか掃除をしていないというわけではなさそうだけど、全体的に薄っすら埃が溜まっている。

興味を失っている、というのが一番近い部屋だった。


ここで働く...ということは掃除も仕事の内よね。

とりあえず、やることは一つ決まった。


まずは、浴室、キッチン、そして愛すべき図書室を探さなくては。