そう言って白い紙の包みを示す。

そりゃあ、19の隣国から来た娘が、アヘンを隠し持っていたら不審がるだろう。

だが、ここで本当のことを話したら、学校に突き出されるかもしれない。


口を開きかねていると、僅かに瞼を上げ、こちらを見た彼が重ねて続けた。



「誰かの暗殺のためではないだろう?」


「............」


「君に不利なことはしない。だから事情を話せ」


「......学校には、言わないでください」