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スーツケースを両手で転がし麻衣は、マンションを出発する。

道すがら商店街で合鍵を作り、夕食の買い物をする24時間営業のスーパーも見付けた。

麻衣は、どこから見ても期待に胸を膨らませる旅行者だった。

時折、緩む頬を咳で誤魔化しながら。
駅のホームへの階段は、親切な青年に助けてもらいながら。



数駅で私鉄を降り、麻衣は上野駅で時刻表を見上げる。

ここから鈍行で茨城方面へ。
死体を棄てるのは山、そう昔から決定付けられているかの様に、迷いなく立てた計画。

安易な、しつこく確認する程でもない計画を反芻する浮かれた旅行者、麻衣は。

とりあえず売店で、お茶を買った。