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固体の様な液体の様な、内臓にくる音にも十数回目で慣れた。

暫くすると。
なんとか、有り得ない曲線や向きを気にしなければ麻衣は、女を四角く収める事に成功した。



期限がある訳ではないが、計画に沿うならばあまり時間は残されていない。
それでも麻衣はキッチンをうろつき、紅茶を入れる。
日頃の運動不足が祟り、あまりにも疲れていた。

白と黒で統一された室内を見渡しながら、一口。

黒、ふかふかの絨毯。
黒、遮光カーテン。

透明、テーブルと紅茶の耐熱カップ。

白、テレビ台とソファー。
白、湯気の向こうに、本棚。



麻衣は、その本棚に近付き一冊、湖に浮かぶ城の写真が表紙の本を取る。

適当なページをペリッと開き、にんまり。
製本された時の糊が、そのまま乾いた様な音。

格好をつけて、開く気すら無い洋書ばかりを並べている。

ただもう、全てが愛しいと思えて仕方ない。