あの、あこがれの学園、私立花ヶ崎学園中等部(しりつはながさきがくえんちゅうとうぶ)。なんと、私、浜田あかり(はまだあかり)、私立花ヶ崎学園に入学します!!必死に頑張ったかいがありました。歌、ダンスなど。でも、へたくそなんです。スタイルも結構気にしてみたり、とか。もちろん勉強もやりました。合格できないといわれていた私ですが、なんとそこに通うなんて!!信じられません。
「あかり~早くしないと。」
「あっ。結菜、おはよう。今日からだね。たのしみ。」
「あかり。もう生徒になっているでしょ。だって、この学園付属の寮にいるんだから。」
そうでした。一応学園の生徒です。この学園はここの地域では珍しく、寮があるのです。寮といっても、とてつもなく広くて。はじめはここが学校?と思ってしまいましたが。えへへ。私がいる寮は、フラワー館。男女で寮は違うけど、すべて、○○館となっています。フラワー館には、名前の通り、とても広い中庭があります。色とりどりの花々が咲き誇り、人気アプリ、ツキスタにあげるために自撮りをする生徒が多いです。ちなみに、私はツキスタをやっていません。なんか、いろいろなことが知られそうで怖くて。結菜。西田結菜(にしだゆいな)はツキスタをあげまくっていて、フォロワーがとても多い、インフルエンサー的な存在。でも、私と同じマネージャー科に所属するらしいです。
「入学式でもある日なんだから早くしてよね。あと、憧れの涼香莉緒(すずかりお)先輩にも会えるかもしれないし!!私の推しの。莉緒ちゃん…。ほんとに美人!!透き通った肌に…」
「わかったから。結菜。準備した。行こう。」
「莉緒ちゃんは、フラワー館だよ!!同じフ・ラ・ワー・か・ん。見れるかもよ。」
初めての友達でもあり、ルームメイトでもある結菜は、涼香莉緒ちゃんがとても大好きだとか。会うため、莉緒ちゃんのマネージャーになるためなどの理由もありここに入学したそう。莉緒ちゃんは誰もが知っている、人気モデルでもある、アイドル。この学園に入る前からモデルをやっていて、実力がすごいの。
「ねえ、やばいかも。倒れそう…。」
「どうしたの?!大丈夫?」
「大丈夫だけど、分かってよぉ~。あかり。ほら、あそこ!!…ㇼぉちゃん」
「ほんとだね…。」
「「「「「「「「「「莉緒ちゃぁぁん!一緒に写真撮って!」」」」」」」」」」
「「「「「握手して~」」」」」
きゃーきゃーわーわーきこえてくる。待ち構えたらしき女子たちが叫びながら莉緒ちゃんのもとへ走っていく。人気者だなぁ。
「ぐすん。莉緒ちゃん取られた。私の莉緒ちゃんを取られたよ…。どうすればいい?」
どうすればって。莉緒ちゃんはみんなのだからなぁ。解決策なんてないし。
「まぁ、とにかく学校に行こう。遅れるよ。」
「…そうだね。初日から遅れたくない。走ろっ」
「うん。」
急なことに時間がとられ、時間が無くなってきている。