地味子ちゃんはイケメン男子に寵愛されて



深い眠りなのかな……


もっと大きい声を出さないと無理なのかもしれない。


「あ、あの、紫堂さん!起きて、ください!」


「ん……」


自分に出せる限りの大きな声で紫堂さんを呼ぶと、今度は反応があった。


「まだ、起こすな……」


だけど目を開けることはなく、閉じたままだ。


こ、これはどうすればいいんだろう……


迷ったものの、何とか起こそうとベッドの近くに行き、勇気を出して身体を揺すった。


「し、紫堂さん、あ、朝ですよ!」


「……はぁ、しつこい。誰だ」


眉間にシワを寄せて不機嫌そうにこちらを睨む紫堂さん。


そんな紫堂さんが怖くて、つい固まってしまう。


「ん、あぁ、結々か」


私を見た紫堂さんはまだ不機嫌そうなものの、睨むのをやめてくれた。