大好きな先輩にすごく溺愛されてます ❊ホワイトデー篇❊

「友達にあげるの!なに?お兄ちゃんも欲しいの?」


少しぶっきらぼうに答えた


「別に…誰にあげるか気になっただけだ」


兄もぶっきらぼうに答える


みんなが口を揃えて言うには私と兄はよく似てるらしい


「なぁ、麗華。好きなやついねぇの?もう3年生になるのに」


毎日のように違う大人の女の人連れてきてる兄に言われたくない


私はダイニングキッチンにクッキー作りに必要な材料と調理器具を揃えていく


ダイニングテーブルから兄が身を乗り出して私の手元を見ている


バレンタインの時に兄は数え切れないくらいのチョコレートを持って帰ってきていた


だから、ホワイトデー当日も返すのが大変そうだ


「なぁ、どれくらい作るかわかんねえけど、余ったら俺にちょうだい。バレンタインのお返ししねぇと」