相葉くんを見上げると、ほんのり顔を赤くして口元を手で押さえながら、熱の籠った瞳で私を見下ろしていた。 「笹本のせい。笹本が可愛すぎるのが悪いから」 私の右手は、相葉くんの胸に触れたまま。 次の瞬間、唇に柔らかいものが触れた。 それはゆっくり離れると、 「好きだよ、笹本」 そう言って綺麗な弧を描いた。 ボッとさらに顔が熱くなって、胸がキューンと鳴った。 ああ、ついさっきまで無理だと落ち込んでいたのに、こんなに幸せでいいのだろうか。