あくまくんが愛してやまない。





褒められてる、んだよね……?

複雑な気持ちで言うわたしに、長谷川くんはにっこりして口を開く。




「そう。 みゆうちゃん、可愛いじゃん。ね? 恭平」


「か、かわ……っ?!」




長谷川くんからの“ 可愛い ”に不覚にもドキッとする。


……だめだめ。

わたしは恭平くん一途なんだから!


たとえイケメンさんに嬉しいこと言われたからって、うかつに喜んではだめだ……!




菩薩のごとく、悟りを開いて瞑想していると。

長谷川くんの問いかけに答えるように、恭平くんが口を開いた。