あくまくんが愛してやまない。




長谷川くんに軽くノックアウトされていると、恭平くんがわたしを見て口を開いた。



「みゆうちゃん、加世に浮気してんじゃん」



とってもつまんなそうに、わたしとおそろいのいちごみるくを飲んでいる。


……もしかして、ヤキモチ?

目をぱちくりさせるけれど、恭平くんはそれ以上なにか言う様子はない。


勝手に嬉しくなって、にやけてしまう。


まったく浮気のつもりはなかったけれど、長谷川くんに対して頰を緩めてしまったのはわたしの非だから、焦って顔を引き締める。



「わたしは恭平くん一途だよ!」

「知ってる」


「ぜったい浮気しないよ!?」

「はいはい」


「恭平くんがそっけない……!」

「みゆうちゃん、うるさい」