あくまくんが愛してやまない。




観念して、メロンパンを頬張った。

その優しい甘さに、怒りもおさまる。


うちの高校の購買のメロンパン、本当に美味しいんだよなあ……。

幸せな気分に浸り、もぐもぐと黙って食べ続けていると、恭平くんはそんなわたしをじっと見ていて。



「ほ、ほうひたほ(どうしたの)……?」



言葉にならない言葉を発すると、彼はちょっとだけ肩を揺らした。




「いや、ハムスターみたいだなって思って」



は、ハムスター……?!

褒めてるのか、褒めてないのか、微妙……!!


もぐもぐしているわたしを見て、再度ハムスターを連想したのかさらに笑いが止まらなくなってる。