なんとか彼から逃げ出し、はあはあと荒く息を吐く。
熱っぽい空気から逃れ、安全地帯にやってきたがして胸を撫で下ろした。
「ざーんねん。これからが本番だったのに」
「恭平くん……っ?!」
「また今度、リベンジしよっと」
「し、しなくていいです……っ」
完璧に恭平くんのペースに呑まれ、頭を抱える。
かなり独占欲が強いらしい恭平くんは、理性を崩すとこうなることを学び、二度と自分からしないことを決意した。
……でも、びっくりしてた恭平くん、可愛かった、かも。
そんなことを思っているわたしは、案外彼の前だけでは小悪魔なのかもしれないなと思った。



