あくまくんが愛してやまない。




「俺も、自分がこんなに一途になれるとは思ってなかったわ」



……一途、だって。

嬉しいなあ、もう。


照れるわたしにケラケラと軽やかに笑って、恭平くんは流れるようにわたしの前に座る。



そして彼はわたしを見つめてとなりを手でぽんっと叩いたから、呼ばれたと思い、同じく地面に座った。



「あーあ、文化祭も、もう終わりか」



恭平くんが寝転がって、そう呟く。


2年生の秋となると、寂しさも拭えなくなる。

まだ卒業まで一年とちょっとあるにしても、もう折り返し地点だ。




こうやって恭平くんと学校で過ごすのも、カウントダウンがはじまっている。


……ずっととなりにいたいよ。



付き合ったばかりのくせに、ちょっぴりしんみりしちゃってすぐに思考を消した。