ううっ、なかなか手強い……!
こんなの慣れてないってば……!
どうしたら諦めてくれるのかを考えつつ、それでも営業スマイルを貼り付けて対応する。
「言えない決まりがあるので……すみません」
「えー残念! てか彼氏いるのー?」
突然話をそらされて、ドキッとする。
……彼氏、か。
ぽんっと恭平くんの顔が脳裏に浮かぶけれど、いまの関係性がわからないだけに、下手なことは言えない。
もうあの雨の日で、彼は別れたって思ってるのかもしれない。
そうだとしたら、とても悲しいけれど、いま彼氏がいますとはハッキリ言えない。
それがもどかしくて辛い。
どうしようもなく恭平くんに会いたくなる。
彼に必要とされてなくても、そんなの気にならないくらい会いたい。



