「エミ! 天才だよ! ありがとう!!」
ぎゅっと抱きつくと、エミはわたしの頭を撫で、声のトーンを落として尋ねてくる。
「いいえ。それよりも、今日ちゃんと阿久間と話すつもりなんでしょ?」
「……う、うん」
そうなのだ。
いつまでもこのままじゃいけない、と思って決めたこと。
それは、今日きちんと恭平くんとお話しすることだ。
お別れしようって言われるのを怖がっていては前に進めない。
ずっと避けていたことも謝らないといけない。
今日の文化祭マジックがあれば、少しの勇気がもらえるかなって思ったの。
それを昨日、エミに話したら、彼女は『いいじゃん』と微笑んでくれたのだ。
しばらく会っていない恭平くんに声をかけるのは、かなり緊張する。
どんな表情をするのかわからないし、無視されたらどうしようとか思ってしまう。
だけど。
沢っちがわたしに真っ直ぐにぶつかってきてくれたように、わたしも頑張ろうと思えたのだ。



