「ねえ、沢っち。結局、コスプレなにするの?」
「あー……、それ聞く? 聞いちゃう?」
「聞かせて!」
「それがなあ……なんと!」
「なんと……!!」
沢っちが溜めるから、すごく気になっちゃう。
キラキラの瞳で見つめると、うっと沢っちは言いにくそうに顔をしかめた。
そんなに変なコスプレをするのかな……?
ちょっぴり不安になっていると、彼は諦めたように小さく呟いた。
「…………くまの着ぐるみだよ」
「え?」
く、くまさん?
ぽけっと口を開けて驚くわたしに、沢っちはヤケになってわめいた。
「くまの着ぐるみ着るんだよ! 悪いかよ!」
「うう嘘でしょ?!」
「本気だよ!! 〜〜っ笑うな!!!」



