「文化祭までに振り向いてもらえなかったら、そんときは、きっぱり諦めるわ」
こうも真っ直ぐな沢っちを、傷つけるのは自分なのに。
そんな綺麗な瞳で見られたら、そんなの、断れないよ。
わかった、という意を込めて首を縦に振る。
それが沢っちを苦しめることになるんだということはわかってたけど、彼の好意を無下にはできなかったのだ。
にこっと微笑んでくれた沢っちに同じように返すと、彼はわたしの頭から手を退けて看板を掲げた。
「……よっし、さっさと看板塗るぞ」
「うん!」
あともう5日。
文化祭まであと少ししかない。
それなのに、恭平くんからはなにも連絡がこない。
いまの自分じゃ、会いにも行けない。
正直、どうするべきかわからない。
でも、“ どうしたいか ”は、決まっているんだ。



