「バカだし、うるさいし、鈍感だし。気づいたらすぐそばで笑ってた保志が、ずっとなぜか気になってしょうがなかったんだよ」
急にきちんと答えてくれるんだもん。
……なんだか、泣きそうだなあ。
いつも言い合いばかりだけど、今日はうんと優しい瞳を向けてくれる。
わたしの短所を、受け止めてくれている彼に改めて気づく。
やっと、沢っちの心の奥底の部分を知れた気がした。
「なのに、保志は俺が寝込んでる間に男作ってるし」
「……ううっ、あれはほんとにイレギュラーでして……」
「でもさ」
そこで沢っちはいったん間を置いた。
言おうか迷ってるのか、数秒の沈黙が流れる。
なにも言わず、ただ黙って沢っちを見ていると、彼はやっとこちらを向いた。
彼の呆れたような笑みが、わたしに向けられる。



