あくまくんが愛してやまない。





まさかの俺のピン写撮るの?

ふつう、こういうのってツーショットじゃないの?



予想とまったく違う反応に思わず声をかけると、その子は当たり前のようにうなずいてきょとんとしていたのだ。


さすがにぽかんとした俺だったけど、なんだか可笑しくなって、彼女に手招きして言った。




『いっしょに撮ればいーじゃん』

『いいいいいや、まさかそんな、そんな贅沢な……っ!』


『はい、撮るよー』




ぎこちない距離が、どこか心地よかったのかもしれない。


いままでグイグイ自分の敷地に入ってくるような女の子たちばかりが周りにいたから。



まあ、そのときは、変な子がいるもんだな、と軽く思っていただけだったけど。