「そ、それは違うの……! ほんとはエミもいたんだけど忘れ物取りに戻っちゃって……」
「へーえ」
恭平くんが本当は怒っているのがわかって、肩を縮こまらせる。
たまたまだとは言えど、ほかの男の子とふたりきりになったのはわたしが悪い。
相合傘で肩が触れるのでさえドキドキするわたしに、彼に逆らう余地などない。
気づくと、恭平くんは射抜くようにわたしを真っ直ぐに見つめていた。
それにどきりと心臓が高鳴る。
なにかを予感して、思わず反射的に後ずさる。
「う〜〜……っ、ごめんね? 恭平くん」
「うん、俺けっこう妬いてる」
「ほんとにごめんね……?」
わたしが小さく口にした謝罪は彼によって飲み込まれる。



