……どれも、彼が自らわたしを守ってくれていたとしたら？
自意識過剰かもしれない。
でも、わたしが思っているよりも、恭平くんはわたしを大切にしてくれているのかもしれない。
同じ温度の“ 好き ”を返してくれなくてもいい。
いまの関係も、悪くない。
そう思った。
「えへへ、……そっかあ」
心がうんと満たされて、照れた返事しかできない。
頰が緩みきってしまい、それを見られたくなくてそっぽを向いた。
「みゆうちゃん」
「な、なに……っ？」
「こっち向いて」
「や、やだ！」
「なんで」
「……っなんでも！」
