あくまくんが愛してやまない。




「みゆうちゃんがほかの男と笑ってるとこ想像したらさ、割と本気でムカつくんだよね」

「そう、なの……?」


「うん。こんな感情はじめてだから、俺けっこう参ってんの」



気がつくと、恭平くんはわたしの目の前に立っていた。

視界が暗くなり、ドキッと胸が高鳴る。


絶妙な距離感で、彼はわたしの顔を覗き込む。


恭平くんの表情は、参ってるだなんて口では言いながらも、優美に微笑んでいる。



彼の瞳は、いつにも増して優しく感じた。

素直になれる魔法にかかった気分に陥り、そのせいで口を滑らせる。



「わたしはいつも……、思ってるよ?」

「ん、なにを?」


「ほかの女の子と、話してるの、ほんとはやだなって思ってる、よ……?」



ああ、ほんと。

わたしはなにを言ってるんだろう。


女癖が悪いで有名な恭平くんに。

そんなこと、言っても重いだけなのに。