よくわからないけど、エミと沢っちは本当に仲が良いと思う。
お互い言い合いはよくしているけれど、本音で話せる仲なんだろう。
男女の友情ってこういうことなんだろうなあ……、とふたりを見ていたらよく感じるのだ。
「沢内、いいやつだよ」
エミはたぶん、沢っちとわたしがうまく行ってほしいんだと思う。
でも、迷いのある瞳がわたしを見るから、表立って応援しているわけではなさそうだ。
……気を遣わせてるんだろうな。
沢っちとわたしが気まずくならないようにサポートしてくれてるのもエミだし、沢っちが良い人なのも充分わかっている。
「うん……、知ってるよ」
でも、ほかに大好きな人がいると、その人以外考えられないの。
恭平くんが好きだから。
どうしても、沢っちの想いに応えることはできないんだ。
嬉しそうに出て行った沢っちを思い出して、エミとふたりして小さくため息をつく。
「恋愛って難しいね」
そう呟いたエミはめずらしく歯切れが悪かった。
本当に、……恋愛は難しいよ。
いつまでもエミと沢っちの優しさに甘えていられない……、そう思った。



