ぽかんとするわたしの前で、彼らは言い合いを止めない。
「……は?」
「てことで、先生にチクられたくなかったら、宇野センパイにちゃんといまの、伝えといてね」
「おまえ……」
「───あのさあ、」
はあっと深くため息をつく恭平くん。
眉根を寄せて、またも抗議をやめない先輩たちを真っ直ぐ捉え、恭平くんは不機嫌な表情を全面に出して言った。
「あんたらのこと、真剣にムカついてるからさっさと消えてほしいんだけど」
そして、グイッとわたしの腕を引いて正面から抱きしめた。
勝手にキュンとするわたしの胸はドキドキと高鳴っていく。
こら、おさまれわたしの心臓!
そんな浮かれてる場合じゃないのに、なんでそんな期待させること言うの。
……ズルいよ、恭平くん。



