「縁を切る……」
重いひと言が胸に投げ込まれて、思わず怯んでしまった。あんな人たちでも唯一の親族との縁を切るというのは、無性に不安に駆られる。
奏飛さんは私の気持ちを察したのか、宥めるような声をかける。
「縁を切るというと大袈裟だが、もう関わらないようにすれば大丈夫だ。俺もそのほうがいいと思っている」
叔父様たちを実際に見た彼の言葉には説得力がある。
そう、今大事なのは黒凪家に迷惑をかけないこと。私も関わる気はないし、あちらも望んではいないはずなので、納得して「はい」と答えた。
お義父様は終始愛想のいい笑みを浮かべ、私にアッパー・ミドルの証となるルビーがついたブローチを差し出す。
「野良猫同然のあなたが、階級社会の狼の群れの中で揉まれながらどう生きていくのか、見るのが楽しみだ。黒凪家に新しい風を吹き込んでくれることを期待しているよ」
表情と発言との差がありすぎて、私は口の端を引きつらせつつブローチを受け取った。この家族……やっぱりクセが強い。
重いひと言が胸に投げ込まれて、思わず怯んでしまった。あんな人たちでも唯一の親族との縁を切るというのは、無性に不安に駆られる。
奏飛さんは私の気持ちを察したのか、宥めるような声をかける。
「縁を切るというと大袈裟だが、もう関わらないようにすれば大丈夫だ。俺もそのほうがいいと思っている」
叔父様たちを実際に見た彼の言葉には説得力がある。
そう、今大事なのは黒凪家に迷惑をかけないこと。私も関わる気はないし、あちらも望んではいないはずなので、納得して「はい」と答えた。
お義父様は終始愛想のいい笑みを浮かべ、私にアッパー・ミドルの証となるルビーがついたブローチを差し出す。
「野良猫同然のあなたが、階級社会の狼の群れの中で揉まれながらどう生きていくのか、見るのが楽しみだ。黒凪家に新しい風を吹き込んでくれることを期待しているよ」
表情と発言との差がありすぎて、私は口の端を引きつらせつつブローチを受け取った。この家族……やっぱりクセが強い。



