ウェイターによってさげられる空のお皿をぼんやり眺める私に、黒凪さんはほんの少し眉根を寄せて言う。
「同じなんかじゃない」
「同じですよ。だって──」
「俺がいるだろう」
私の反論を遮って、やや強めの声が響いた。
はっとする私の目に、私だけをまっすぐ捉えた真剣な面持ちの彼が映る。
「俺が君を守ると約束する。我慢はさせてしまうかもしれないが、鮫島家でのような悲しい思いはさせない」
彼の言葉は重みを持って、胸の一番奥のほうに届いた。
これが嘘だったら誰も信じられなくなりそうなくらい、冗談めかしているようには感じられない。愛のない結婚だとしても、夫として妻を守るという気持ちは本物なのだろう。
「一緒に幸せにならないか?」
切実そうな彼を見ていたら、乾いた心に泉が湧き上がってくるような感覚を覚えた。
私と一緒に生きいこうとしてくれる人がいる。理由がどうであれ、私を道具ではなく人として見てくれていることが、胸が震えるほど嬉しかった。
「同じなんかじゃない」
「同じですよ。だって──」
「俺がいるだろう」
私の反論を遮って、やや強めの声が響いた。
はっとする私の目に、私だけをまっすぐ捉えた真剣な面持ちの彼が映る。
「俺が君を守ると約束する。我慢はさせてしまうかもしれないが、鮫島家でのような悲しい思いはさせない」
彼の言葉は重みを持って、胸の一番奥のほうに届いた。
これが嘘だったら誰も信じられなくなりそうなくらい、冗談めかしているようには感じられない。愛のない結婚だとしても、夫として妻を守るという気持ちは本物なのだろう。
「一緒に幸せにならないか?」
切実そうな彼を見ていたら、乾いた心に泉が湧き上がってくるような感覚を覚えた。
私と一緒に生きいこうとしてくれる人がいる。理由がどうであれ、私を道具ではなく人として見てくれていることが、胸が震えるほど嬉しかった。



