* * *
「長い間お前を苦しめて、本当にすまなかった」
横柄な王様さながらだった彼が、俺たちの前で頭を下げている。その光景は異様らしく、深春は奇妙なものを見るような目をしている。
できるなら鮫島さんたちといい関係を築きたいと、深春が内心願っているのはわかっていた。あんなに自分を除け者にしてきた人たちでも、彼女にとっては唯一の家族だからだ。
俺は彼らを許したわけではないし、昔の自分だったら彼らがどうなろうと知ったことではなかった。だが、深春が望むなら叶えられるように努める。これまで得られなかった幸福の分まで、俺が与えてやりたい。
ゆっくり頭を上げた鮫島さんは、手にしていた花束を深春に差し出す。
「これは、家内と星羅からだ。なにかの意味があるらしいが、俺にはよくわからん」
「……ふたりから?」
信じられないといった顔をして受け取る深春の手には、真っ白なポインセチアと白薔薇の、ゴージャスで冬らしい花束が納まった。
彼女ははっとして花束から目線を上げ、心配そうに問いかける。
「叔母様とは、どうなったの?」
「まあ、その……もう一度やり直したいと話して、なんとか踏み止まっている状態だ。もっと大切にしたい、と思う」
ぎこちなくそう告げた鮫島さんに、深春はひとまずほっとしたように頷いた。
「長い間お前を苦しめて、本当にすまなかった」
横柄な王様さながらだった彼が、俺たちの前で頭を下げている。その光景は異様らしく、深春は奇妙なものを見るような目をしている。
できるなら鮫島さんたちといい関係を築きたいと、深春が内心願っているのはわかっていた。あんなに自分を除け者にしてきた人たちでも、彼女にとっては唯一の家族だからだ。
俺は彼らを許したわけではないし、昔の自分だったら彼らがどうなろうと知ったことではなかった。だが、深春が望むなら叶えられるように努める。これまで得られなかった幸福の分まで、俺が与えてやりたい。
ゆっくり頭を上げた鮫島さんは、手にしていた花束を深春に差し出す。
「これは、家内と星羅からだ。なにかの意味があるらしいが、俺にはよくわからん」
「……ふたりから?」
信じられないといった顔をして受け取る深春の手には、真っ白なポインセチアと白薔薇の、ゴージャスで冬らしい花束が納まった。
彼女ははっとして花束から目線を上げ、心配そうに問いかける。
「叔母様とは、どうなったの?」
「まあ、その……もう一度やり直したいと話して、なんとか踏み止まっている状態だ。もっと大切にしたい、と思う」
ぎこちなくそう告げた鮫島さんに、深春はひとまずほっとしたように頷いた。



