初めて聞いた。星羅が私を気に食わなかった理由。劣等感を抱いているのは、この子も同じだったんだ。
彼女は長いまつ毛を伏せ、これまでに見たことのない弱々しい表情を浮かべる。
「そんなだから、きっと罰が当たったんだろうね。私も、お父さんたちも」
「星羅……」
反省しているのが見て取れ、複雑な気持ちになった。どう声をかけようかと思案しているうちに、彼女はぱっと顔を上げる。
「でも私、負け犬のままでいる気ないから。いつか深春ちゃんより幸せになってやる」
ツンとした表情に戻って宣言すると、彼女は私の返事を聞かずに力強く歩き出す。目をしばたたかせ、去っていく彼女を呆然と見つめていた私は思わず口元を緩めた。
星羅は逞しいな。心の底から憎めないのは、よくも悪くも自分に正直な子だからなのかもしれない。それになにより、一緒に暮らす前は普通に遊んでいた記憶があるから。
またいつか、あの頃みたいに仲よくなれる日が来るだろうか。でも、私がなんの協力もせずに叔父たちが離婚してしまったら……。
頭を悩ませるのは夕飯の献立ではなく、叔父への対応はどうするのが最善なのかというほうに変わっていた。
彼女は長いまつ毛を伏せ、これまでに見たことのない弱々しい表情を浮かべる。
「そんなだから、きっと罰が当たったんだろうね。私も、お父さんたちも」
「星羅……」
反省しているのが見て取れ、複雑な気持ちになった。どう声をかけようかと思案しているうちに、彼女はぱっと顔を上げる。
「でも私、負け犬のままでいる気ないから。いつか深春ちゃんより幸せになってやる」
ツンとした表情に戻って宣言すると、彼女は私の返事を聞かずに力強く歩き出す。目をしばたたかせ、去っていく彼女を呆然と見つめていた私は思わず口元を緩めた。
星羅は逞しいな。心の底から憎めないのは、よくも悪くも自分に正直な子だからなのかもしれない。それになにより、一緒に暮らす前は普通に遊んでいた記憶があるから。
またいつか、あの頃みたいに仲よくなれる日が来るだろうか。でも、私がなんの協力もせずに叔父たちが離婚してしまったら……。
頭を悩ませるのは夕飯の献立ではなく、叔父への対応はどうするのが最善なのかというほうに変わっていた。



