即答すると、彼は声を出して笑い、「だよね。僕もさすがに兄嫁に手を出す気はないよ」と返した。
そりゃあそうだ、人妻とふたりで行こうとはしないよね。じゃあ、もうひとりは誰にするんだろうと考え始めたのもつかの間、歩くんはもう一枚同じチケットをひらりと掲げる。
「かと言って奏飛兄ちゃんを誘う気はないし、向こうも僕が一緒なんて嫌だろうから。これはさわちゃん用」
私たちのやり取りを静観していた沢木さんに、彼はチケットを差し出す。
「君も一緒に行かない?」
「……えっ! わ、私が、ですか!?」
彼女は数秒固まった後、若干引き気味で驚愕している。
「さわちゃんっていつもポーカーフェイスだから、違う顔が見てみたくて。一緒にどこか出かけてみたいなって思ってたんだよね」
歩くんは沢木さんの顔を覗き込む。
「でも、今見れた。驚いた顔」
目をまん丸にする沢木さんを見つめてにこりと微笑んだ彼は、彼女の手を取ってチケットを握らせた。
……あれ、なんかすごくいい雰囲気じゃない? 漫画の胸キュンシーンが目の前で再現されているみたい。沢木さんの顔もみるみる赤くなっていくし。
そりゃあそうだ、人妻とふたりで行こうとはしないよね。じゃあ、もうひとりは誰にするんだろうと考え始めたのもつかの間、歩くんはもう一枚同じチケットをひらりと掲げる。
「かと言って奏飛兄ちゃんを誘う気はないし、向こうも僕が一緒なんて嫌だろうから。これはさわちゃん用」
私たちのやり取りを静観していた沢木さんに、彼はチケットを差し出す。
「君も一緒に行かない?」
「……えっ! わ、私が、ですか!?」
彼女は数秒固まった後、若干引き気味で驚愕している。
「さわちゃんっていつもポーカーフェイスだから、違う顔が見てみたくて。一緒にどこか出かけてみたいなって思ってたんだよね」
歩くんは沢木さんの顔を覗き込む。
「でも、今見れた。驚いた顔」
目をまん丸にする沢木さんを見つめてにこりと微笑んだ彼は、彼女の手を取ってチケットを握らせた。
……あれ、なんかすごくいい雰囲気じゃない? 漫画の胸キュンシーンが目の前で再現されているみたい。沢木さんの顔もみるみる赤くなっていくし。



