なぜかものすごくうろたえているので「沢木さん?」と声をかけるも、彼女はそそくさと玄関へと向かっていく。耳が赤くなっているように見えるのは気のせいだろうか。
不思議に思いつつ私も後を追うと、彼女は一度深呼吸をし、いつもの無表情をキメてドアを開ける。
「こんにちは、歩様。ようこそおいでくださいました」
「どうもー。さわちゃん、久しぶり」
お腹の前で手を組み、丁寧に挨拶する沢木さんに、歩くんはにこにこと愛嬌のある笑顔で軽く手を上げた。私がここで会うのは初めてだけれど、ふたりは面識があったらしい。
仕事中のようだが今日も可愛らしさ全開の彼と、私も挨拶をしてとりあえず玄関の中に入ってもらった。彼は「今休憩中で、すぐ帰るから」と、その場で話し始める。
「いきなり来ちゃってごめんね」
「ううん、大丈夫。どうしたの?」
「この間言ってたクラシックコンサート、チケット取れたから。よかったらどう?」
歩くんはビジネスバッグの中から取り出したチケットを差し出してきた。行動が早いな、と私は目を丸くして受け取る。
「わ、いいの? ありがとう……!」
「ん。でも僕とふたりじゃちょっと問題になりそうだから、もうひとり誰か誘えばいいかなと思って。あ、もし深春ちゃんがふたりきりがいいって言うなら喜んでデートするんだけど」
「三人で!」
不思議に思いつつ私も後を追うと、彼女は一度深呼吸をし、いつもの無表情をキメてドアを開ける。
「こんにちは、歩様。ようこそおいでくださいました」
「どうもー。さわちゃん、久しぶり」
お腹の前で手を組み、丁寧に挨拶する沢木さんに、歩くんはにこにこと愛嬌のある笑顔で軽く手を上げた。私がここで会うのは初めてだけれど、ふたりは面識があったらしい。
仕事中のようだが今日も可愛らしさ全開の彼と、私も挨拶をしてとりあえず玄関の中に入ってもらった。彼は「今休憩中で、すぐ帰るから」と、その場で話し始める。
「いきなり来ちゃってごめんね」
「ううん、大丈夫。どうしたの?」
「この間言ってたクラシックコンサート、チケット取れたから。よかったらどう?」
歩くんはビジネスバッグの中から取り出したチケットを差し出してきた。行動が早いな、と私は目を丸くして受け取る。
「わ、いいの? ありがとう……!」
「ん。でも僕とふたりじゃちょっと問題になりそうだから、もうひとり誰か誘えばいいかなと思って。あ、もし深春ちゃんがふたりきりがいいって言うなら喜んでデートするんだけど」
「三人で!」



