「深春様、惚けている場合ではありませんよ。こちらの方、苗字の漢字が間違っています」
「えっ!?」
指差された文字と、届いたハガキの差出人の名前を見比べた私は、「本当だ!」と声を上げた。大きなため息を吐き出してうなだれる。
「はぁ……やり直しか~」
「結婚式のことで脳内お花畑になっていらっしゃるんですか? 華々しい挙式の裏には金銭事情や妬み僻み、見栄だの自己満だの人の醜い部分がこれでもかと隠されているというのに」
「夢のないこと言わない」
相変わらず表情ひとつ変えずに毒舌を吐く家政婦さんに、私は口の端を引きつらせた。
その時インターホンが鳴り、沢木さんがすぐに反応してモニターを確認しに行く。直後に、「ひえっ!?」という彼女の珍しい声が響いた。
身を縮めて固まる彼女を見て、ただならぬ変な人が来たのかと、私も慌てて駆け寄る。
「どうしたの!? ……って、歩くん!」
モニターに映っているのは、ビジネスモードの歩くんだ。私も驚いているけれど、沢木さんの驚きようは私の比ではない。
「なっ、なななんで歩様が!? ど、どうしましょう、とりあえず出なければ……!」
「えっ!?」
指差された文字と、届いたハガキの差出人の名前を見比べた私は、「本当だ!」と声を上げた。大きなため息を吐き出してうなだれる。
「はぁ……やり直しか~」
「結婚式のことで脳内お花畑になっていらっしゃるんですか? 華々しい挙式の裏には金銭事情や妬み僻み、見栄だの自己満だの人の醜い部分がこれでもかと隠されているというのに」
「夢のないこと言わない」
相変わらず表情ひとつ変えずに毒舌を吐く家政婦さんに、私は口の端を引きつらせた。
その時インターホンが鳴り、沢木さんがすぐに反応してモニターを確認しに行く。直後に、「ひえっ!?」という彼女の珍しい声が響いた。
身を縮めて固まる彼女を見て、ただならぬ変な人が来たのかと、私も慌てて駆け寄る。
「どうしたの!? ……って、歩くん!」
モニターに映っているのは、ビジネスモードの歩くんだ。私も驚いているけれど、沢木さんの驚きようは私の比ではない。
「なっ、なななんで歩様が!? ど、どうしましょう、とりあえず出なければ……!」



