他の皆の反応もまあまあでほっとしていると、お義父様が思い出したように言う。
「そういえば深春さん、この間のパーティーで藤堂さんとひと悶着あったんだってね。度胸があるというか、怖いもの知らずというか」
いつものごとくとても穏やかな面持ちでそう切り出され、私はギクリとした。
ああ、ついにこの話題が……。怒られる覚悟を決め、背筋を伸ばして正直に謝る。
「……はい。その節は申し訳──」
「よくやったわ」
「え?」
お義母様の口から予想外のひと言が飛び出し、私は頭を下げかけたところでぴたっと動きを止めた。
彼女の表情からはイラ立ちが伝わってくるが、どうやら私に対してではないらしい。
「あの人、ずっと私たちを目の敵にして重箱の隅をつつくようなことを言ってきたのよ。奏飛には特に酷く当たっていたし、私も腹が立ってたの。最近まで超庶民だったあなたに言い返されたのは、結構な屈辱だったでしょうねぇ。いい気味」
「あ、そ、そうでしたか……!」
ふふふ、と口元だけ笑みを浮かべる彼女も悪女に見える……なんて口が裂けても言えないが、意外にも許されたらしいので私は胸を撫で下ろした。
「そういえば深春さん、この間のパーティーで藤堂さんとひと悶着あったんだってね。度胸があるというか、怖いもの知らずというか」
いつものごとくとても穏やかな面持ちでそう切り出され、私はギクリとした。
ああ、ついにこの話題が……。怒られる覚悟を決め、背筋を伸ばして正直に謝る。
「……はい。その節は申し訳──」
「よくやったわ」
「え?」
お義母様の口から予想外のひと言が飛び出し、私は頭を下げかけたところでぴたっと動きを止めた。
彼女の表情からはイラ立ちが伝わってくるが、どうやら私に対してではないらしい。
「あの人、ずっと私たちを目の敵にして重箱の隅をつつくようなことを言ってきたのよ。奏飛には特に酷く当たっていたし、私も腹が立ってたの。最近まで超庶民だったあなたに言い返されたのは、結構な屈辱だったでしょうねぇ。いい気味」
「あ、そ、そうでしたか……!」
ふふふ、と口元だけ笑みを浮かべる彼女も悪女に見える……なんて口が裂けても言えないが、意外にも許されたらしいので私は胸を撫で下ろした。



