最初から承知していたが、どんな目を向けられても屈しないようにと改めて気合いを入れ直す。
私の胸元にもつけている赤いブローチを見下ろしていると、仮の指輪を嵌めた私の左手に、しっかりと彼の手が重ねられる。
「もし俺の目の届かないところで嫌なことをされたらすぐ言ってくれ。相手には然るべき罰を与える」
「そ、そこまでしなくていいですよ」
すっと冷たい表情になる彼にギョッとしてツッコむと、私たちのやり取りを聞いていた運転手さんがクスクスと笑っていた。
会場は外資系高級ホテルの宴会場を貸し切っている。受付を済ませて中へ入ると、立食形式のそこではすでにたくさんの方々がウェルカムドリンクを手に談笑していた。
会場の中心に、数人のシェフを囲むようにして料理が並べられている。彼らがその場で提供する料理や、ひとつひとつが芸術品のようなアミューズ、きらきらと輝く色鮮やかなデザート、すべてが魅力的だ。
皆さんへの挨拶を無事終えて、この料理をしっかり味わえるといいのだけど。
そわそわしつつ、まずは黒凪家の皆さんに挨拶をした。そうしているうちに旧財閥家の方々が続々と姿を現してきたようなので、さっそく結婚の報告をしに向かう。
私の胸元にもつけている赤いブローチを見下ろしていると、仮の指輪を嵌めた私の左手に、しっかりと彼の手が重ねられる。
「もし俺の目の届かないところで嫌なことをされたらすぐ言ってくれ。相手には然るべき罰を与える」
「そ、そこまでしなくていいですよ」
すっと冷たい表情になる彼にギョッとしてツッコむと、私たちのやり取りを聞いていた運転手さんがクスクスと笑っていた。
会場は外資系高級ホテルの宴会場を貸し切っている。受付を済ませて中へ入ると、立食形式のそこではすでにたくさんの方々がウェルカムドリンクを手に談笑していた。
会場の中心に、数人のシェフを囲むようにして料理が並べられている。彼らがその場で提供する料理や、ひとつひとつが芸術品のようなアミューズ、きらきらと輝く色鮮やかなデザート、すべてが魅力的だ。
皆さんへの挨拶を無事終えて、この料理をしっかり味わえるといいのだけど。
そわそわしつつ、まずは黒凪家の皆さんに挨拶をした。そうしているうちに旧財閥家の方々が続々と姿を現してきたようなので、さっそく結婚の報告をしに向かう。



