孤高の御曹司は授かり妻を絶え間なく求め愛でる【財閥御曹司シリーズ黒凪家編】

 奏飛さんと暮らし始めてからあっという間に一週間が経ち、セレブな生活にも慣れてきた。さっそく結婚式の式場も予約し、結婚指輪もオーダーした。黒凪家の嫁になったのだという実感も徐々に湧いてきている。

 お義母様には時々呼び出され、セレブな嗜みを教えられている。先日は香苗さんも一緒に刺繍を行った。昔の上流階級では裁縫が習い事の定番だったらしい。

 裁縫も鮫島家で日常的にやってきたので慣れてはいる。面を糸で埋めていくサテンステッチをさくさくやっていると、お義母様が『なんでできちゃうの!?』と驚いていた。

 沢木さんとは、あまり気を遣わずに接せられるようになった。彼女の毒舌は健在だし家事も手伝わせてもらえないが、悪い人ではないとわかったので心穏やかに過ごせている。

 結局、野菜は黒凪家の家政婦さんたちに渡すだけにしておいた。佛さんから『新鮮で味のいい野菜だと、皆喜んでいましたよ』と言われ、お世辞だとしても嬉しかった。

 一方、夜の営みのほうはいまだにキスより先に進めていない。といっても、ベッドに限らずあらゆるシチュエーションでしてみたり、徐々にスキンシップが多くなってきたりはしている。