言い終わる前に呆れた調子でぶった切られ、私は目を見開いた。もろきゅうを知らない人なんているの!?
唖然とする私に、彼女はおもむろに納豆とお肉のパックを取り出して説く。納豆は沢木さんが休憩中に食べると言っていたものだ。
「庶民が納豆だとするなら、黒凪家は高級和牛。価値観にも雲泥の差があるんです。もろきゅうなんてお出ししたら〝虫になった気分だ〟って一蹴されます。絶対」
「美味しいのに……。でも、奏飛さんなら食べてくれるかも」
「諦めてください」
食い気味に否定されて私はがっくりとうなだれた。
本当にダメだろうか。だって、奏飛さんはもろきゅうの存在を知っていたよね。出会ってすぐ、私が庭で食べまくっていたと話したら『経済的なヤケ食いだな』と言っていたもの。
なんとなく腑に落ちないまましょぼんとしていると、沢木さんが一瞬ふっと笑った。初めて彼女の笑みを見て、心がほっこりする。
「……深春様は変わってらっしゃいますね。お嫁に来られるのは、もっと高飛車な方だと思っていたのに」
すぐに笑みは消えていたけれど、声にも刺々しさはなくなっていた。
唖然とする私に、彼女はおもむろに納豆とお肉のパックを取り出して説く。納豆は沢木さんが休憩中に食べると言っていたものだ。
「庶民が納豆だとするなら、黒凪家は高級和牛。価値観にも雲泥の差があるんです。もろきゅうなんてお出ししたら〝虫になった気分だ〟って一蹴されます。絶対」
「美味しいのに……。でも、奏飛さんなら食べてくれるかも」
「諦めてください」
食い気味に否定されて私はがっくりとうなだれた。
本当にダメだろうか。だって、奏飛さんはもろきゅうの存在を知っていたよね。出会ってすぐ、私が庭で食べまくっていたと話したら『経済的なヤケ食いだな』と言っていたもの。
なんとなく腑に落ちないまましょぼんとしていると、沢木さんが一瞬ふっと笑った。初めて彼女の笑みを見て、心がほっこりする。
「……深春様は変わってらっしゃいますね。お嫁に来られるのは、もっと高飛車な方だと思っていたのに」
すぐに笑みは消えていたけれど、声にも刺々しさはなくなっていた。



