「っ……奏飛さん?」
な、なに? なんで急に……! ハグされるのも初めてだし、不意打ちすぎて固まってしまう。
危うく落としそうになったグラスをそっとシンクに置く。そろそろと後ろを向くと綺麗な顔が視界いっぱいに映り、唇を塞がれた。
今日ずっと思い返すだけだった感覚が現実のものになって、鼓動が激しさを増していく。ついばむようなキスをした後、彼は私の唇を親指でなぞる。
「手料理もいいが、今はこれを食べたくなった。君の唇も甘くてうまい」
色気を迸らせてそんな風に言うものだから、全身が沸騰しそうなほど熱くなる。でも、全然嫌じゃない。
「私……キス、下手なのに?」
「関係ない。そのほうが教え甲斐もある」
わずかに口角を上げた彼は、再び唇を寄せて深いキスを仕掛けてきた。
昨日の教え通り、侵入してきた舌に自分のそれを絡める。お互いの吐息が漏れ、頭がぼうっとするくらい気持ちよくなってきて、自然にシンクに腰を預けていた。
またしても愛があると錯覚してしまいそうなシチュエーション。奏飛さんにとっては子作りのための準備にすぎないのだと思うと、胸の高鳴りが苦しさに変わる。
──それからベッドに入った後も、いつの間にか眠りにつくまで何度もキスをした。
唇を重ねるのは心地いいのに、胸は締めつけられてばかり。なぜこんなに苦しくなるのか、今は説明できそうにない。
な、なに? なんで急に……! ハグされるのも初めてだし、不意打ちすぎて固まってしまう。
危うく落としそうになったグラスをそっとシンクに置く。そろそろと後ろを向くと綺麗な顔が視界いっぱいに映り、唇を塞がれた。
今日ずっと思い返すだけだった感覚が現実のものになって、鼓動が激しさを増していく。ついばむようなキスをした後、彼は私の唇を親指でなぞる。
「手料理もいいが、今はこれを食べたくなった。君の唇も甘くてうまい」
色気を迸らせてそんな風に言うものだから、全身が沸騰しそうなほど熱くなる。でも、全然嫌じゃない。
「私……キス、下手なのに?」
「関係ない。そのほうが教え甲斐もある」
わずかに口角を上げた彼は、再び唇を寄せて深いキスを仕掛けてきた。
昨日の教え通り、侵入してきた舌に自分のそれを絡める。お互いの吐息が漏れ、頭がぼうっとするくらい気持ちよくなってきて、自然にシンクに腰を預けていた。
またしても愛があると錯覚してしまいそうなシチュエーション。奏飛さんにとっては子作りのための準備にすぎないのだと思うと、胸の高鳴りが苦しさに変わる。
──それからベッドに入った後も、いつの間にか眠りにつくまで何度もキスをした。
唇を重ねるのは心地いいのに、胸は締めつけられてばかり。なぜこんなに苦しくなるのか、今は説明できそうにない。



