だんまりカメラマンとニセアイドルの一冊の写真集


そして、何とか打ち合わせは終わったのだ。

「ふー」

戸川マネージャーさんとニセアイドルは帰った後、イスに座りため息をつく僕。

「大丈夫?まだ、写真撮る前から疲れちゃって」

優しい亀山先生は僕に声をかけコーヒーをいれてくれた。

僕はちょっと困った笑いをした。

「ちょっとクセのある子よね。
 トップスターの時、私も仕事したことあるけど。
 わがままだったわ。」

僕は不安になった。

「あ、大丈夫よ。
 仕事はしっかりしてくれるから
 カメラ向ければにっこり笑ってくれるわ
 愛され笑顔、私もうっとりしちゃうくらいだったわ」

気を使ってくれる亀山先生。

僕はペコリと頭を下げた。