「片桐先生、やる? 俺なかなかの腕だけど」
「賞品、もらいたくてね」
あたしはその輪に入れず、外でそれを見ていた。
先生は、いきなり何で理玖に近寄って行ったの?
静かな様子が何故だか怖かった。
「賞品って、ぬいぐるみがぁ? 先生って可愛い趣味してるんだな」
笑う理玖が、賞品として置かれていたぬいぐるみの一つを取り上げた。
ふわふわのひつじのぬいぐるみ。それを両手で弄ぶ。
「このぬいぐるみは、可愛すぎるから俺には合わないなー。
そうだ。俺が勝ったらさ、宮本が大切にしているやつを貰おうかな」
「俺が大切にしてるやつ? 何のこと?」
きょとんとした理玖の顔。
それが、次の言葉で引きつった。
「宮本が毎晩抱いて寝てる大切なやつ。小さい頃から持ってるやつだよ」
血の気が引いた。
先生が言っているのって、もしかして。
「うわっ! 理玖ってばまだそんなファンシーなもの持ってるわけ?」
「子どもの頃からの大事なぬいぐるみがないと、ボク寝られないのーぉ、って!?」
周りの男の子たちがげらげらと笑った。
「賞品、もらいたくてね」
あたしはその輪に入れず、外でそれを見ていた。
先生は、いきなり何で理玖に近寄って行ったの?
静かな様子が何故だか怖かった。
「賞品って、ぬいぐるみがぁ? 先生って可愛い趣味してるんだな」
笑う理玖が、賞品として置かれていたぬいぐるみの一つを取り上げた。
ふわふわのひつじのぬいぐるみ。それを両手で弄ぶ。
「このぬいぐるみは、可愛すぎるから俺には合わないなー。
そうだ。俺が勝ったらさ、宮本が大切にしているやつを貰おうかな」
「俺が大切にしてるやつ? 何のこと?」
きょとんとした理玖の顔。
それが、次の言葉で引きつった。
「宮本が毎晩抱いて寝てる大切なやつ。小さい頃から持ってるやつだよ」
血の気が引いた。
先生が言っているのって、もしかして。
「うわっ! 理玖ってばまだそんなファンシーなもの持ってるわけ?」
「子どもの頃からの大事なぬいぐるみがないと、ボク寝られないのーぉ、って!?」
周りの男の子たちがげらげらと笑った。



