ぽんっと軽く頭を撫でて、理玖は玲奈さんに何やら声をかける。
嬉しそうに答える玲奈さんの笑顔が辛くて、顔を伏せた。
当たり前じゃない、あんなこと。
二人とも同じクラスなんだもん。仲良く一緒にいて、当然だってわかってた筈でしょう?
ううん、浮かれすぎて、玲奈さんという存在を忘れていた。
そんな自分が馬鹿で、悔しい。
ちゃんと気持ちを落ち着かせてから来ればよかったのに。
そしたらこんなに動揺しなくて済んだのに。
その時。きゅ、と手を握られた。
一瞬、暖かい大きな手のひらがあたしの手を包んで、離れた。
驚いて見上げた横には、片桐先生の顔。
でもその視線は理玖と玲奈さんに向けられていた。
「高橋、ダーツは宮本に勝てば賞品があるんだっけ?」
「そだよ。って、何々? 片桐先生、挑戦するわけ」
「これでもちょっと自信あり、なんだよな」
すいっと歩き出した先生は、談笑している理玖たちの輪に入って行った。
その後を、結衣とコウタくんが追う。
「宮本、挑戦させて」
穏やかな声をかけられた理玖が、にやっと笑う。
嬉しそうに答える玲奈さんの笑顔が辛くて、顔を伏せた。
当たり前じゃない、あんなこと。
二人とも同じクラスなんだもん。仲良く一緒にいて、当然だってわかってた筈でしょう?
ううん、浮かれすぎて、玲奈さんという存在を忘れていた。
そんな自分が馬鹿で、悔しい。
ちゃんと気持ちを落ち着かせてから来ればよかったのに。
そしたらこんなに動揺しなくて済んだのに。
その時。きゅ、と手を握られた。
一瞬、暖かい大きな手のひらがあたしの手を包んで、離れた。
驚いて見上げた横には、片桐先生の顔。
でもその視線は理玖と玲奈さんに向けられていた。
「高橋、ダーツは宮本に勝てば賞品があるんだっけ?」
「そだよ。って、何々? 片桐先生、挑戦するわけ」
「これでもちょっと自信あり、なんだよな」
すいっと歩き出した先生は、談笑している理玖たちの輪に入って行った。
その後を、結衣とコウタくんが追う。
「宮本、挑戦させて」
穏やかな声をかけられた理玖が、にやっと笑う。



