「子どもの頃だけ、仲が良かったんだっけ? まあ、成長したら考え方や性格の違いが出てくるもんねー」


「そう。そうなんだよねー。今の理玖が考えてることなんて、全っ然分かんない」


あたしはあはは、と笑ってみせた。


そう。理玖の考えてることなんて、全然分かんない。

あたしのこの制服の下の体は、理玖のつけたキスマークが至る所にある。

きっちりボタンを留めた、ブラウスの下の鎖骨、胸、脇腹、腕。
それに太もも、その付け根まで、理玖のしるしがつけられている。

寝不足な体は重いし、理玖を受け入れ続けた腰は鈍く痛む。


明け方、涙ながらに眠らせてと懇願したあたしに、今晩も来るからと言った理玖は、疲れた顔をしていたものの、その悪戯な光は消えていなかった。

最近の理玖は、何であんなに攻めるように、執拗にあたしを抱くんだろう。
苛立ちを感じるような。



いや、違うか。
理玖は、最初からあたしを荒々しく抱いていたっけ。


あの始まりの夜から……――