月下の逢瀬

「理玖、ごめ」


「真緒、ごめん。先に玲奈を探しに行かなくちゃいけない。
あいつは」



教室を出て行こうとする理玖の背中に、謝ろうとした。
と、立ち止まり、こちらを見ないまま理玖が言った。


「玲奈は、子供を産めない体なんだ」


「え……?」


「あいつには、生まれつき、子宮がないんだ」


どういうこと?
問い返そうと口を開いた、その時。

理玖のケータイが鳴った。


「メール……?」


すぐさま開いた理玖の動きが止まった。


「玲奈……?
まさかっ!?」





遠くで、悲鳴が聞こえた。