月下の逢瀬

二ヶ月ぶりに瞳を交わした。
ううん、こんな風に明るい日差しの中で向き合うのは、いつが最後だっけ?
もう、永遠にそんな日は来ないと思っていた。


何故だか泣きそうになって。
だけど今はそんな場合じゃない、と頭を振った。


「何?」


驚いたようにあたしを見る理玖。
コウタくんが続けた。


「久世だよ。一緒じゃねーの?」


「玲奈は、職員室出たらいなくなってたから、先に教室に戻ったんだと思ってた。
いないのか?

……椎名さん、玲奈に、何の用?」


「理玖。お願い、来てっ!」


理玖の腕を掴んで、教室を離れた。
とりあえず、人気のないところに行って。理玖に事情を説明しないと。


胸騒ぎがする。
理玖のところじゃないのなら、玲奈さんは一体どこに行ったの。


「おいっ、どうしたんだよ?」


あたしに引かれるようにしてついてくる理玖が聞く。


「話があるの」


目についた空き教室に飛び込むようにして入った。