月下の逢瀬

「今と変わんないねー。
ま、彼氏さえいたら友達なんていらないんだろうね」


あたしは無理だわ、と言う結衣は、心配そうに顔を覗きこんだ。


「それより、顔色よくないね。本当に早退しなくて大丈夫?」


「……ん。大丈夫。具合悪くなったらすぐ言うから」


へへ、と笑うと、ちょうど昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。


「教室に寄って、コート持って行こ。体冷やしたらよくないし」


「うん、急がなくちゃね」


結衣とトイレを後にして、ぱたぱたと走り出した。