月下の逢瀬

不思議そうに首を傾げたおばさん。
穏やかな目元に、佐和の面影をみて、胸が苦しくなる。


『ごめんなさい。俺が、佐和を……』


深く垂れた頭。
涙がアスファルトに落ちた。


『晃貴くん、とりあえず、家にいらっしゃいな』


そっと背中に手が添えられた。
暖かなそれに押され、俺は頬を伝う涙を拭いながら、歩いた。