その5
麻衣
午後6時ちょっと前、会合のスタートだ
「みんな、今日はこんな大雨の中、遠くまで足を運んでもらってご苦労様。まず、亜咲さんが抜けた後の方針を伝える」
みんなは静かに私の話に耳を傾けている
私を含め、ここにいるのは全員、この春高校に入った1年だ
「我がドッグスは、南玉連合の公認チームとして発足した。だが、この際はっきり言っとくが、私が仕切ることになった限りは、南玉本隊にも一切遠慮せずに行く。自分の頭で考える、そして行動だ。だから、今日の集会は南玉の先輩方には伝えていない。来週の全体集会では、大目玉を食うだろう」
何とも言えない緊迫感が漂っている
自分で言うのもなんだが、私の一言一言は鬼気迫っているのだろう
「私についてくる気のない者、自信のない者、覚悟のない者は今夜帰ってもらって結構だ。私は強制しないよ。じゃあ、具体的に今後の行動指針を話すわ」
私はズバリ、自分のハラを連中にぶちまけた
...
要はドッグスを核として、走りの部隊を拡大する
ターゲットととなる墨東会系列に配する赤隊を切り崩して、”使える”モンだけ吸収する
同時に、これはという人材は埼玉、東京関係なしに一本釣りしていく
その先は今の南玉を飲み込んで、気鋭の有志集団に進化させる
従って新しい南玉は、腑抜けやヘタレは排除して、一騎当千の女達の結集となる
で、都県境一帯を新しい南玉連合が統一すると…
まあ、ここまで話すと、約半数がややしらけ気味だわ
だが、これは想定済
「そこでだ、これだけのことを成し遂げるには、鉄の意志が不可欠となる。裏切りや背反行為は一切、認めないし許さない。これは、前回すでに言及していることだ。もし、それを侵した場合、私は厳しい制裁を決行する。必ずだ。今日は、改めてこのことを肝に銘じてほしい」
見えてきたぞ、見えてきたぞ…
何人かのメンバーが、この時点ですでに心は離れていってる
連中の心根が、面白いようにズンズン私の心に届くわ
麻衣
午後6時ちょっと前、会合のスタートだ
「みんな、今日はこんな大雨の中、遠くまで足を運んでもらってご苦労様。まず、亜咲さんが抜けた後の方針を伝える」
みんなは静かに私の話に耳を傾けている
私を含め、ここにいるのは全員、この春高校に入った1年だ
「我がドッグスは、南玉連合の公認チームとして発足した。だが、この際はっきり言っとくが、私が仕切ることになった限りは、南玉本隊にも一切遠慮せずに行く。自分の頭で考える、そして行動だ。だから、今日の集会は南玉の先輩方には伝えていない。来週の全体集会では、大目玉を食うだろう」
何とも言えない緊迫感が漂っている
自分で言うのもなんだが、私の一言一言は鬼気迫っているのだろう
「私についてくる気のない者、自信のない者、覚悟のない者は今夜帰ってもらって結構だ。私は強制しないよ。じゃあ、具体的に今後の行動指針を話すわ」
私はズバリ、自分のハラを連中にぶちまけた
...
要はドッグスを核として、走りの部隊を拡大する
ターゲットととなる墨東会系列に配する赤隊を切り崩して、”使える”モンだけ吸収する
同時に、これはという人材は埼玉、東京関係なしに一本釣りしていく
その先は今の南玉を飲み込んで、気鋭の有志集団に進化させる
従って新しい南玉は、腑抜けやヘタレは排除して、一騎当千の女達の結集となる
で、都県境一帯を新しい南玉連合が統一すると…
まあ、ここまで話すと、約半数がややしらけ気味だわ
だが、これは想定済
「そこでだ、これだけのことを成し遂げるには、鉄の意志が不可欠となる。裏切りや背反行為は一切、認めないし許さない。これは、前回すでに言及していることだ。もし、それを侵した場合、私は厳しい制裁を決行する。必ずだ。今日は、改めてこのことを肝に銘じてほしい」
見えてきたぞ、見えてきたぞ…
何人かのメンバーが、この時点ですでに心は離れていってる
連中の心根が、面白いようにズンズン私の心に届くわ



