不器用なあの子は、今日も一宮くんに溺愛されている。





* * * *




それから文化祭はあっという間に終わった。



各学年ごとに競い合う模擬店の売上高1位は断トツC組で、私たちA組は3位に終わった。


真実ちゃん曰く、C組は学年の中でもバスケ部が終結しているクラスだそうで、加えて律くんを使った宣伝効果が功を成したんだと言っていた。



同じクラスのタケちゃんは「俺もバスケ部なのに、人気なくてごめん」と酷く落ち込んでいたけれど、ムードメーカーな彼はすぐに立ち直って3位の賞状を自慢した。






そして学校は通常運転の日々に戻った。


そこで、事件は起こった。





「あ、おはよ伊都ちゃん!ねぇ、これ見て!」


「どうしました?」


「伊都ちゃんってSNSやってなかったよね?」


「はい。やり方がイマイチよく分からなくて」


「これね、あたしのアカウントなんだけどね?昨日のバスケ部の練習試合の動画でさ、律くんがスターター選手で名前呼ばれた瞬間……」


「え?」


「あ、ホラ!律くん突然コート内で転んじゃったみたいでさ!誰がアップしたのか分からないんだけど、コレすごい拡散されてるの!」


「えぇ!?」