「アッハハ!伊都ちゃん緊張してるでしょー」
「し、してませんよ!あの、律くんほんとに大丈夫ですか?試合でたくさん動いたあとにここに来てくれたから、急に身体が冷えたりとか……」
「大丈夫だよ。それより伊都ちゃんのほっぺたの方が冷たいじゃん」
少し前までの雰囲気と打って変わって、今度はいたずらっ子のように口角を上げて私の両頬をギュッと手の平で押える律くんは、優しく笑った。
そして言う。
「ずっと心配だったんだよ。伊都ちゃんが遠くに引っ越したって聞いたときからずっと、新しいところで上手くやっていけるかどうか」
「……っ」
「バスケやってんのかな、とか、友達はできたかな、とか」
「り、律くん……」
「ハハッ!伊都ちゃんは相変わらず可愛いね」
「んんーっ!離してくださいー!」
「でもよかった。俺の目が届かないところでも、伊都ちゃんがちゃんと楽しく暮らしてたって知れて……安心した」



